2009年4月14日火曜日
新緑の散歩道
おはようございます。ドライブです。車の窓から風を呼びこんでとても気持ちがよい。もうシャツ一枚でも十分だ。
昔の都下はもっとそうだった。清瀬市は結核療養所などを隠すような森のイメージがあったが、西武池袋線の清瀬駅の南側はもう患者を見舞う人もない閑散とした町並みになっている。この道は志木と府中をつなぐ従来からの道です。北側は、都下から埼玉県の東武線沿線の志木市へつながる道は対象的に明るく、ゆき柳や連堯がのぞく生垣にかこまれた古い民家も、黒い瓦屋根で壁も版画でえがかれているような、大根や干柿を吊るすと似合う白壁もある、道も欅並木が続く。桜が散った畑は端境期なのか裸土のままで、風が吹くと土埃が舞う。ところどころに花ニラや菜の花が浮き立つようにさいている。最近建てた民家も家族数の倍もの部屋がありそうな大きさで、設計もそれぞれ工夫され、磨かれた大きな窓である。その窓に映る位の高さの雑木林は覆い尽くすほどになっている。その緑も、葉の産着を脱いだばかりの初々しさだ。
しかし高い高い欅の葉はまだ幼子の手先のようだ。その枝先から青空が高く高く見え雲がながれてゆく。雑木林はやっと通れる位の幅で続いている。そこを行きかい散歩する人の顔は新緑の顔である。お互いに爽やかですねと気持を交わしては、皆満ち足りた顔になっている。桜がすぎて、もう新緑の散歩になっている。
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