2010年6月1日火曜日

未来を変える努力



おはようございます。久しぶりに地下鉄丸の内線「新宿御苑」の元勤務先で通いなれた中華やさんのタンメンと、3個餃子と白菜の漬物の味は10年たっても変わらない。
ビルも30年以上も経過しているような、よくいえば由緒あり、悪くいえば古色がある。来ている御客さんも年輩が殆どですが、20年も通っていないと、新顔の部類ですが、味がまたいい味しているのです。スープの味がいいですね。口ではつたえられないのが残念ですね。

未来を変える80人:僕らが出会った社会企業家:シルヴァン・ダニエル、マチュー・ルルー著

エルナンド・デ・ソトはペルーの人1941年生まれ、7歳の時に、ペルー大統領の側近だった彼の父が極右派のクーデターによって国を追われヨーロッパに移りすんだ。両親は彼等兄弟にペルーの主要新聞を毎日読ませ、年に数週間母国で過ごさせた。
優秀な成績で学業を終えて、彼はWTO(世界貿易機関)の前身のGATTで激しい国際交渉を行うエコノミストとして働き始めた。そのキャリアを10年積み、リマに帰った。
彼はペルーの中央銀行の総裁に就任した。世界的な著名エコノミストを招き、ペルーの経済発展ノビジョンを示すシンポジウムを開催した。そこで初めて「裏経済」の問題をしる。無法地帯でも経済活動が存在していることは確かであるが、すべて国のあずかり知らぬところで行われているのだ。調べてわかったのは、中小企業の90%、都市交通の85%、さらには世界的な水揚げ量を誇る漁船の60%、食料品の60%が「裏取引」を行っていた。
しかし多くの者たちは裏経済を地獄の状況だと感じており、決して自分から進んで裏取引を行っているわけではない。裏経済をきちんとした経済活動に取り込むためにリマのスラム街に縫製工場を作ることにした。縫製技術を教える目的ではなく、」「法的に適正な」経済活動モデルをつくるためだ。
それが行政上、営業権を手にするには、フルタイムで289日間の諸手続きが必要であり、その費用も実に平均的月収の30倍という高額な者だ。裏取引は実際に税金は払わなくても済むとはい
え、地元マフィアに払う賄賂は税額を上回る金額だ。客と業者の間のトラブルは」すべてマフィアが力で解決をはかる。
この人はペルーに限らず各国の調査もしていて、エジプト人の90%が所有権を主張できない形で富を蓄えている。所有権が保証されない以上、家も商店も車も法的保護は受けられない。こうした非公式財産が千百億ユーロ以上、ナポレオン以来の海外支援の合計額の55倍にもおよぶ見積もりになる。エジプトの場合でもリマと同様な「正規手続き」には莫大な金額が必要になる。
自分の家だと証明できないと、銀行の融資担保にも使えない。
こうした「眠れる資産」を揺り起こすためにエルナンドは3人のペルー大統領と仕事をした。彼の尽力でペルー経済近代化のために四百を超える法案が採用された。事業の商業権のシステムを変革して会社の登記は4週間に短縮され、必要な費用も百分の1になった。こうして百二十万世帯、三十八万社が「裏社会」から脱することができた。
なぜペルーでは資本主義経済が成り立たなかったのか。」それは欧米や日本の「ような「商業権利の法的認知」という大前提となる部分が欠如していたからだそうです。
エルナンドはセンデロ・ルミノソ(テロ集団・極左革命派グループ=輝ける道)から「アメリカの犬」だと糾弾され続けている。1992年四百キロもの爆発物が彼の車と自宅を吹き飛ばした。エルナンドは奇跡的に無傷で助かった。
そういう中にあっても彼はILD(自由・民主主義研究所)を創設して、エジプト、ガーナ、フィリピン、メキシコなど35ケ国に活動範囲が広げている。

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