2010年6月24日木曜日

生活基盤の選択


おはようございます。女性が考えている「生活基盤をどう安定させるか」は現実的で、ここは男性と違う点です。男性は流された生き方になりがちですが、足許を見つめ直してみたいとおもいました。

GOETHE2010・6月号(幻冬舎)
林真理子の「下流の宴」の紹介記事から

格差社会できれいごとはもう通用しない。下流も中流もいつでも逆転する世の中であることを突きつけた小説。「現代の幸せの形」は?
下流の宴、専業主婦の由美子は中卒で無気力な息子に気を揉むことへの同情の声。「他人事ではないって言う人が多い。由美子の悩みはもう一つ、娘の加奈は大卒だけ有名女子大を出て学歴をトッピング。恵まれた容姿を武器に”セレブ婚活動”に励んでいる。由美子の逆鱗にふれたのは、息子・翔が結婚したいとつれてきた珠緒の育ちの悪さに「私の実家は医者だった。あなたの実家の飲み屋とは違うのよ」と啖呵を切った。驚いたことに彼女は「じゃ、私が医者になりますよ」そこから始まる究極の受験は見物だそうです。
林真理子さんの「最近ガツガツ頑張る人はごく一部デダサイという風潮がすごく強い。努力する人を軽んじる風潮は間違っていると、思います。どこかの評論家が『屑鉄屋さんから弁護士になった人に「くず鉄拾いも弁護士も立派な職業だ」といったらいわれ弁護士が「そんなの嘘だ!屑鉄拾いは誰にでもできる。わかったか?」』いままでそういうことを言ちゃいけない空気があった。南の島で暮らして貧しくとも、それぞれ違う価値観で幸せ生きているからいいんじゃない、みたいな、でもそれはやっぱり嘘だったなという思いをこの本に込めたそうです。(小生は所得これにはのおおきな格差は是正すべきでしょうが、職業に貴賎はないという立場ですし、自分の仕事に打ち込んでいる姿は美しい。)

じゃ何が幸せ

①加奈の経済力ある男性を捕まえたい。これも危うい土台
②今は300円のお弁当を食べて1000円の服をきていれば生きていける世の中で、翔みたいにいくらでも怠惰になれる。選択の時。特に子供がいる親は頑張れば視野が広がる世界があることをちゃんと教えてあげなければいけない」
結局珠緒の快進撃は意外な結末を迎える(これだの甲斐性がある彼女が怠惰な翔と結婚するというのがわかりにくい)。幸せな生き方とは何か?という答えは読者の想像にゆだねられている。林さんも「どういう風にいきればいいのか、私自身もわかりません。」と語っているそうです。痛快なまでに本音をさらけだす彼女の姿勢にバブルも不況も関係ない。

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