2010年6月19日土曜日

ラーメン道


おはようございます。日本人は○○道という礼儀作法の様式化を好むようだ。弓道もその様式の傾向が強いので、武術の要素をないがしろの方向に傾きすぎて世界大会の惨敗にもつながったように思える。
ラーメンは庶民の食べ物なのに、それを作法のごとくにしたことを茶化した映画でもあり、この映画ははやらない美人の未亡人のいるラーメン屋を地域の人気ラーメン屋にしたて、仕立てる過程の高揚感が終われば又別の人生の生きがいタネ探しへとその場をさる。なかにはラーメン屋開業のノウハウがカイマ見られた。


「たんぽぽ」という伊丹十三監督作品

ラーメン道とはいっていないが、40年という老先生大友柳太郎(O)が、渡辺謙(W)にそれを教えるシーンだった。
店主が2人の前のカウンターに出来あがった丼を丁寧に並べた。受け取った渡辺謙は丼に両手をそえ、早速にも丼からスープを一口 口にした、今日の勉強のことを思い出したようにハットして
W:「スープと麺とどちらが先に食べたらよいでしょうか」と尋ねる。
先生は渡辺を制して、
O:「ラーメンをよく見なさい、そして湯気を吸いこみなさい」「しみじみラ-メンを鑑賞するがごとく見渡しなさい」

W:渡辺は「はあア」と仰天する。

先生はラーメンを割り箸の先でゆっくりと撫でるがごとくにする。

渡辺は「どうして撫でるのですか」
O:「ラーメンへの愛情の表現がそうさせるのです」  「浮かんでキラキラ光っている脂の珠、浮きつ沈みつしている輪切りのネギ、湿ってきた黒き海苔、それぞれ美しい品々のごとくです。」  先生が焼豚のところに箸をのせた。
W:「焼豚を先に食べてもよいのですか」
O:「三枚の焼き豚をいとおしむように箸でつまみ、おもむろに丼上方の右に沈めます。」
こんどはささやくように、先生は渡辺に「心の中で詫びるがごとく、焼き豚につぶやくのです」・・・・・・「あとでね(いただきますから)」

それから麺をすするがごとく。あとの詳細のシーンは省略されている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%9D%E3%83%9D_%28%E6%98%A0%E7%94%BB%29

帰宅して思わず、同僚に肩が凝ったわ。なにが「あ と で ね」憤懣をぶちまけるのでした。

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