2010年3月28日日曜日

散歩はなまけもの?


おはようござます。おはようござます。昨日はとても寒い日でしたね。気温も服の上から刺すような寒さでなので弓もとても硬く力が必要でした。武蔵関公園にはカワセミが素早くダイビングしたかと思うと、すぐ小さな魚を加えと水面30センチくらいあるT字型の枝に取って返してきました。ちょっと美姿に見とれていました。3分咲きの桜の下、厚着した姿でお花見の集団を発見しました。この寒空の中勇敢ですね。

東京の空の下、今日も町歩き:川本三郎:講談社より

大仏次郎によると、散歩は明治に入って、西洋人がその妙味を教えた。(という「散歩」について)それ以前は、大の男が用もないのに、町をぶらぶら歩いていたら、なまけものとみられた。幸田露伴も随筆「一国の首都」のなかで、江戸時代には散歩は『犬川』と蔑視されていたと書いてある。「犬川」とは「犬の川端歩き」、つまり無用のこと。
明治に入って、西洋人がはじめて散歩の楽しさを教えた。と言っても散歩を楽しめるのは、当初は生活にゆとりのある高等遊民たちだけだったのだろう。散歩随筆の嚆矢といっていい「日和下駄」※を描いた永井荷風のような。
(※まだ読んでいないので読んでみたい。)
私は「散歩」と「町歩き」を区別している。「散歩」は自分の家の近くをあるくこと。「町歩きは日常の生活圏とは違う町を歩く。ちょっとした旅のようで楽しい。
旅に出る時は、ほとんどひとり旅だが、町歩きも一人。勝手気ままに横丁や路地にはいりこむ。「暇人」にとって最高に嬉しい遊びである。ただ「町歩き」は、よそさまの町に入りこむのだから、なるべく目立たぬように、静かにしていたい。ウオーキングなどと気張らぬようにもしたい。
雑誌「東京人」に一年余り「東京泊り歩き」と題して連載したものである。町を歩いて夕方、居酒屋でビールを飲み、いい気分になると、家に帰るのが億劫になる。そこでそのあたりの旅館やビジネス・ホテルで一泊し、次の日、朝の町歩きを楽しんでから家に帰る。一泊の小旅行になる。とくに、これまであまり行ったことがなかった多摩の町をよく歩いた。

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