2009年12月15日火曜日

失敗知識の伝達構造化


さまざまな失敗が多発する最近の日本を見ていると、まるで失敗のオンパレードである。なぜこのような失敗が多発するのか? そしてその失敗を起こさせないようにするためにはどうすればいいか? さまざまな組織や人が、この種の失敗が起こらないようにと一生懸命考え行動している。その最も一般的な例が失敗事例集、不具合事例集、事故事例集などを作ることである。そしてまじめな企業、組織はどこも懸命にこの種の失敗事例集を作っている。しかしそれらは少しも生かされていない。失敗事例集を作る者から見れば、十分にそれが仕事の中に生かされ、失敗を未然に防ぐことを期待しているのに、それらが生かされず同じ失敗が繰り返されるのはなぜだろうか? その原因の1つは"失敗知識の伝達"がうまくいっていないことである。
科学技術振興機構が実施している"失敗知識データベースの構築"は、まさにこれを解決する1つの方法を提供しようとするものである。ばらばらに集められた多くの失敗事例が生かされていない最大の理由は、失敗を防ごうと考える人に過去に起こった失敗から得られる知識が正しく伝達されていないからである。失敗知識を正しく伝達し、その知識を獲得した人が正しく対応すれば同種の失敗は未然に防ぐことができる。それでは失敗知識の伝達に必要なものはなにか。それは失敗を生かそうとしている人が頭の中に持っている失敗"知識の構造"(ことばを変えると"文脈"・"コンテクスト"・"脈絡"のいずれでも良い)を明らかにし、それにしたがって個々の事例を記述し、失敗知識を獲得しようとしている人が検索でき、そしてそれを頭の中に吸収、定着させることができるような構造性を持たせることである。ここで最も大事なことは"失敗知識の構造化"である。
科学技術機構失敗百選http://shippai.jst.go.jp/
• 失敗経験から得られた知識や教訓を、大学や技術者の組織学習、教育訓練などのために広く活用することを目的として、失敗知識データベースに搭載し た失敗事例の中から国内外で発生した典型的な失敗事例を100例程度取り上げ、読みやすく記述しました。これを「失敗百選」と呼びます
科学技術機構失敗百選http://shippai.jst.go.jp/
• 失敗経験から得られた知識や教訓を、大学や技術者の組織学習、教育訓練などのために広く活用することを目的として、失敗知識データベースに搭載し た失敗事例の中から国内外で発生した典型的な失敗事例を100例程度取り上げ、読みやすく記述しました。これを「失敗百選」と呼びます

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