2009年12月12日土曜日

東京物語




おはようございます。若いころは小津安二郎監督の映画はあまりにもタンタンとして分かりにくいものでした。下記の長谷川さんは素晴らしい
感想を述べています。
未来2009.12号NO519号
小津の水平線:長谷川摂子:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E8%B0%B7%E5%B7%9D%E6%91%82%E5%AD%90
小津安二郎監督tp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%B4%A5%E5%AE%89%E4%BA%8C%E9%83%8E)東京物語の画面は土手の場合はまったく違う。
 東山千栄子の背後の空は<無>、つまり画面全部が彼女に捧げられているのだ。彼女は土手の草むらの上、空という空白を背負って、どーんとしゃがんでいる。彼女の輪郭は絶対的で、彼女の発する存在の光があたりを満たしている。神のよう、とはいえないキャラクターだけれども、彼女の体と声は人生の老境の<あわれ>をまるごと体現していて、混じりけがない。その感情の純粋さと強さは室内の場面にめったにないオーラとなって画面を圧倒的に支配している。

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