2009年12月8日火曜日

腰痛②


おはようございます。車のヘッドライトももう少し明るくしたいなと思う位トップリと日が暮れます。
昨日の夜風はやはり冬の冷たさがあり、頬をなでるので、手も自ずとポケットに入ってゆくし、襟も立てようとする。

 著者は腰痛の緩和策として腹這いになって書き、それでもつらいが仕方がない。移動はタクシーだろうが、飛行機だろうがシートに横たわった。睡眠導入剤の使用量は増し、ときには抗鬱剤を服用した。推理作家の夏樹さんは、この闘病生活を推理していったが、どの推理小説よりも迫力があった。
しかし仕事の依頼はひきもきらない。歯磨きのチューブの蓋は締めず、熱いものは急いでたべ、口のなかは始終やけどだったほどの多忙と自分にある「せっかちな」ことによる。もちまえの負けん気が強く完全主義者で休む暇もなかった。自分ではけして認めようとしなかったが、結局「心因性」としか考えられない。精神科医は「疾病逃避」による腰痛とし、本人は信じないが、家族は納得した上での入院であった。潜在意識の悲鳴と直接向き合う12日間の絶食療法だった。3年間の地獄の痛苦が身体に「指一本さわらずに」軽快し、消失する。「心」は潜在意識の深い海に浮かんでいるにすぎない。
この治療に潜在意識が抵抗して、尚も激しい痛みを呼び起こすので、耐えかねてすぐに帰宅するという抵抗する。この予想された姿勢に医師は微動だにしない。ここは夏樹さんもかろうじて踏みとどまるしかなかった。ここの機微は一読していただくとよく分かります。又痛いのねと頷いてあげるしかないようです。
「腰痛放浪記、椅子がこわい」から

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