2009年9月19日土曜日

修復の難しさ


おはようございます。修復は知れば知るほど気の遠くなるような、私をむなしくして出来ることなのでしょうが、下記の話は想像以上ですね。

平成おとぎ話:河合隼雄より

修復の難しさ
京都国立博物館のなかに「文化財保存修理所」があるそうですが、彫像、織物、絵画、文書など長い年月の間にあちこち痛んでいるのを修復する。海外の美術館からの依頼もおおいとか。現場は「粛」とした雰囲気が肌で感じられる。ひとりひとりが、極めて細密で、慎重さを要する仕事に向かっている。」その空気が即座に伝わってくるのだ。修復するのに、数年かかるのもざらにあるとのこと。
布に欠けたところがあると、その布の材質を確かめ、欠損部分の糸の織り目を数え、同じものを作って補修していく。なんとも気が遠くなるような仕事だが、それはもとの布を結果的に痛めることになる。そこで補修する布は、元の布より「少し弱い」のが」いいが、その加減が難しい、と説明されている。

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