2009年8月27日木曜日

妹の力


おはようございます。親の姉妹(兄弟)の扱いにこうも差があると思っている人がいることは珍しくないようですね。
お姉ちゃんだから我慢しなさいなどと。

畑田国男:妹の力・社会学:コスモの本より
「妹」とは姉妹の「妹」だけでなく、兄妹の「妹」、および、大勢のきょうだいの「末っ子」をふくむ「妹型」の人間の総称である。
秋田県・金浦小学校3年生(昭和63年当時)田中美希さんの「妹と仲良くしたい」全国の「姉」型女性にとって、涙なくして読めない作文コンクールでの「文部大臣賞」を受賞した作品である。サンタクロースにもらったジェニー人形を妹にとられたことからケンカが始まった。
お母さんは「わたし」を叱り、いつもの言葉でこういうのだ。
「美希は3年生だよ。千香のお姉ちゃんでしょ。反省しなさい」妹に味方するのはお母さんばかりではなかった。「お父さん。美希をうらの小屋につれていってくれ」の言葉で、「わたし」を叱りに参戦する。
お父さんはめがねといっしょに目をつり上げておこった。妹にはあんなにやさしいのに。
小屋でさんざん怖い思いをした後、しばらくしてやさしいおじいちゃんがカギをあけてくれた。家に戻ってみると、「妹はずうずうしくて、テレビの前にでっこりすわっている。」お父さんとお母さんは、ここでさらに「わたし」にあやまらせようとする。「わたし」は妹にあやまり続けるしかなかった。
翌日も妹のことが頭から離れず悶々とすごす「わたし」であった。
お母さんに「なんできのうわたしだけおこって、千香をおこらなかったの」「美希はおねえさんだから」この呪文を何百回聞かされたことか。

お母さんが姉である「わたし」の気持ちをわかってくれないのは、お母さんが「妹」型人間だったから。「わたし」のことをわかってくれるのは、お母さんの兄であるおじさんのほうだ。」という真理に気がついた。
「妹」には永遠に「姉」や「兄」の気持ちなんてわからないということを訴えたい。しかし私母はに謝ったあとで、千香に「お母さんをおこらせないようにするには、かんかしないんだ。だからケンカはやめよう、千香」
美希の気配り、目配りは家中にゆきわたっている。

「上厳下甘の法則」
①一日も早く大きくなって、立派な人間になって欲しい=厳格
②いつまでも可愛い子供のままでいてほしい=溺愛
相反する2つの気持ちをもっている。
子供がひとりしかいない場合は、厳格さと溺愛ぶりが同居している。
子供が二人になると、前者①の厳しさはは第1子の兄か姉に、後者②の甘やかしは末っ子の妹か弟に。
時を越え、国境を越え、人類を越え、猿などの「家族」という形態にとって生活する生きとし生けるものの子育ての原則である。
姉(兄)はウルサイと叱られ、妹(弟)はカワイイと誉められる。

父母の子供に接する態度は確実に変化してゆく。子供の生長とともに、両親も年をとる。年とともに厳しい躾けをどこかに置き忘れ、根気もなくなり、正直いうと子育てに疲れ、面倒くさくなって甘やかしでお茶を濁してしまう。姉には厳しく、妹には甘く。

琢摩都立大教授が約300人にアンケート
結果(兄・弟・姉・妹の4人の子供をもつとしたら、
姉は、落ち着いていて、控えめで、世話好きで。
妹は、おしゃべりで、ちゃっかりしていて、甘ったれでわがままで・・・・。
しかしもっと素晴らしいところは、
姉には「許される性格=なし」
妹には「期待される性格=なし」
これは息を飲むような大胆な結果である。男の兄・弟についても、これに似た傾向は認められるが、ここまではっきりとした形にはなっていない。妹は期待されない性なのだそうです。

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