2008年10月7日火曜日

若者の結婚観と家族観


昨日の夕日はビルの谷間の空が薄いピンク色でした。日没の太陽はみえませんでしたが、ビルの沢山の窓がそれぞれ夕日に染まっていました。

昨日の12chの懐かしのフォークソングを見ていると、往時の姿が映し出されていましたが、若さには眩しいくらい美しさに見えました。

【『家』意識と『墓』の継承 】より

花園大学:古橋エツ子

若い人達の結婚観や家族観はどうなっているのかについてお話します。もう数年前になりますが、花園大学など幾つかの大学の生徒に、「家族観・結婚観」 などを記述式で書いてもらいました。生徒の中には、父、母、弟、自分とそれぞれが別の場所で生活しているが、それでも私たちは家族であるという答えを書い た人もいました。結婚したら新しい家族が生まれるが、離婚したら自分ひとりでも家族といえるかどうかなど、の意見もありました。また、出来るならば気の 合った人達と家族を作れないか、ということを書いた学生もいました。
次に、「もしあなたたちが結婚した時、家族のメンバーは誰か」を書いてもらい ました。ここで男子学生と女子学生の意見が分かれました。女子学生は、「自分と夫と子供」、男子学生の四割ほどは、「自分の両親と自分、妻と子供」と答え ました。逆に女子学生ではこの四割の男子学生の答えと同じ人はいませんでした。ただし、その男子学生は結婚後両親と同居するのかというと、別居を望んでい ます。それにも関わらず、家族として自分の両親をメンバーとしているのです。
一方、約3割の女子学生は、結婚したら自分を産み育てた親やきょうだ いは家族ではなくなるか、いやそうではないだろう、と書いています。彼女たちは自分たちだけではなく、夫側の親きょうだいも含めて家族を捉えたいと答えて います。いわゆる「大家族」の構想ですね。男子学生の中には、一人としてその考えの人はいませんでした。女子学生の中には、結婚して家を「出る」という考 えの人もいます。これは個人と個人の結びつきではなく、相手の家へ入るというイメージが強いのでしょう。逆に、男子学生は自分のところへ「来て貰う」とい う意識があります。それらは結婚した時に、女性が男性の姓を名乗るということも根底にあるのでしょう。
面白かったのは、ペットも家族に含める人が いたことです。最近は、ペットのお墓などもよく見かけますね。動物といえども、家族と同じぐらい結びつきを強く思っている人がいます。そうすると、家族の メンバーに誰が入るか、お墓の継承をどのように行うかなども、大分変化していくように思います。
扶養の捉え方も、男女で違いがありました。男子学 生は、ある程度の年までは遊ぶけれども、いずれ家族を養わなければならないという答えが多く見受けられました。「被扶養者から扶養者になるのが結婚だ」と いう答えもあります。女子学生の中には、結婚すると扶養してもらえると明らかに思っている人もいます。男子学生は家族を扶養するので稼がなくては、という イメージを持ち、女子学生は結婚すると自分は養ってもらえる対象である、というイメージがまだあるようです。

東京禅センター第9回公開講座 NO.18

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