2009年10月29日木曜日
鴨が生き返った!
江戸時代、江戸城のお壕沿いを歩いていた親子連れがいました。その幼い子供が、ふと手元の石をとると濠の鴨にめがけて投げ、鴨がしんでしまう出来事がありました。
当時、お壕にいる鴨を殺傷する者は死罪と決まっていました。親子はすぐに評定所に引き立てられ、わが子への厳しい決定を前にして憔悴し切っていました。そして・・・・
代官が言う「死罪やむなし」にただ泣くばかりでした。その後、代官は「さて」、と続けました。「そこに横たわっている鴨が死んでいると何故わかるのか、ひょっとしたら気を失っているだけかも知れぬ。家に持ち帰り介抱し、それでも治らぬならば死罪やむなし」。「そんな馬鹿な」と、父親は一層肩を落としました。しかし、母親はきっと顔を上げ、「代官様の言う通りにします」といい、その足で鳥屋から新しい鴨を買い、翌朝、「代官様の言う通りに介抱し生き返らせました」と申し出ました。代官は「さもあらん、わしの言った通りだろう、これからは気を付けるように」と言い渡したそうです。
happyTIMES:結びの会会報NO1:事務局半蔵門総合研究所内
結びの会:「千代田まちづくりサポート」の区の助成を受けています。江戸から今日の歴史的情報を集め、また高齢者の方からの記憶の聞き取りをしながら、この街に住み、働く人々との交流によって温かい街づくりを志しているメンバーです
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