2008年12月30日火曜日

ゆったりとしたバリ島


昨日の電車は普段なら足の踏み場もないくらいなのに、乗車駅から座ることができました。又都心もタクシーばかりが眼につきました。それだける車が少ないので空気もきれいなかんじがしました。こんなゆったり感だけでも貴重です。

一時爆破事件があって敬遠していますが、その前の状態はこんなバリ島だったのだと思います。行ってみたい気にさせます。

【バリに嫁いで・樋田恵子】から

バリに来て私は久しぶりに夜の闇の暗さとか月の光のあかるさを感じたんですね。

日本にいると、先のことをいつも考えないといけないでしょう。バリの人はその日のことしか考えないんです。今日食べる分があればいいという考え方。貯金なんかほとんどしませんし、つい最近まで銀行ができても怖がって貯金をしなかったですよ。というのはここの人は飢えることがなかったし、暑いからこごえる心配もありません。先のことを考えなくとも生きていきていけるんです。がんばらなくてもいいというのは、とても楽ですよ。

その代わり、バリ・ヒンズーの神様に捧げるお供え物を毎日3時間も4時間もかけて作ります。お供えは普通、四方の神様を 表す赤・白・青・黄色の花々に、プリメイラやハイビスカスの花、椰子の若芽、それに中国の古銭を一緒にして作ります。神様によって作る順番とか作法が違っていて、それを毎朝うちの場合ですと、150以上も作るんですよ。一家の主婦たちが、とりとめもないおしゃべりをしながら作るんですけど、日本人にはまったく無駄な時間に見えると思うんですよ。バリの女性たちが毎日そうしてお供え物を作る姿を見ていると、すばらしく豊かな時間を生きていると思うようになったんです。伝統舞踊を教えておカネをとるという考え方もずっとバリにはありませんでした。踊りは神様から授かったもので、それを伝えていくのは踊り手の使命だからという考え方なんです。

そういういろんなところで、私はバリに惹かれていったような気がします。

アジア定住:11カ国18人の日本人(1996年8月出版):野村進、井上和博;【バリに嫁いで・樋田恵子】:1961年愛知県生まれ、大学職員、ユネスコのアジア文化交流センタースタッフなどを経て、88年、バリ伝統舞踊の代表的な踊り手と結婚。

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