この手紙を読んでいたら、泣けてきました。
我が子 伊藤和也へ 母伊藤 順子より
母はいつも言っています。テレビ・新聞で報道されている青年は、アフガニスタンのペシャワールの農業指導員の伊藤和也さんではないような気がしますと。
息子の和也さんがアフガニスタンへ出かける時、「いつになったら、孫の顔をみれるのか?」の問いに「そんな平凡なことは考えていない。もしものことがあればこの身体はアフガニスタンに埋めてもらうから」と。
「冗談じゃない。おまえは日本人、何があっても我が家に戻ってこなければだめだ。そんなことになったらおかあさんはアフガニスタンに行き、掘り返してでも、引きずってもでもしてつれてくる」といったことをきっと和也は覚えていて、ペシャワールの村民の人に頼んでおいたのだよね。
和也の事件を中学校の社会の時間や道徳の時間に取り上げてくれたそうです。中には感想を送ってくれた学校もありました。今度のことでお母さんを常に守ってくれた方が「お母さん、和也くんは、アフガニスタンには子供のたちが食べ物に困らないように、種を蒔いたけれど、日本の子供たちには豊かな国に育った自分に何が出来るか、何をしたらよいか、そんな事を考えることも大事だよと、心に種を蒔いたね」といわれました。そんな事いわれたら照れるよね。和也はそんな大それたことを考えていないよね。でも子供たちが将来ひとりでも花を咲かせてくれたらうれしいね。お前は伊藤の家でも、袴田の家でも初孫で本当にかわいがられていました。
こんなことがあって父の酒量が増えました。身体と心が心配です。和也から少しお酒を控えるよに言ってください。ではいつものようにいうからね。
元気でね
身体に気をつけてね
今度はいつ帰れるの
お母さんのいる時に電話してよ
いってらっしゃい
追伸
このごろ祐介(弟)のこと「和也 和也」と呼んで「また間違えている」笑いながら怒られます。返事をしてくれない笑顔のあなたに
母の命のある限り 和也 和也と呼びかけます。
ペシャワール会報NO98:2008・12・17号より
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