Photo by (c)Tomo.Yun 写真素材集のhttp://www.yunphoto.ne/
世の中画商の数はおおいが、星野桂三さんはそのなかで実に異色の存在である。画商の仕事といえば、画壇や美術史上で定評のある作家の作品を顧客に提供するというのが普通である。中には作家の才能を認め、これを育てる人もいるが今が旬の売れ筋の作家の作品のみを扱っている人も多い。
画商さん達内のオークションで星野さんの目が輝きだすのは他の画商が問題にしない作品で、著名な作家の作品には殆ど見向きもしないのである。星野さんの「石を磨く」美術史に隠れた珠玉 推薦文は近代美術館館長 内山武夫氏である。
この星野さんの画廊のお客様の牛尾平四郎を偲ぶ小冊子の一文「僕達は石だ。ごろごろどこにも転がっている石たちだ。われたり、かけたり、ふみにじられたりしている。美しく見えるものは、何時の世でも、何かを踏みにじった上に、かろうじて存在している場合が多い。そういう美しさが必要なのか、そういうものが美しいと言えるのか。人間社会の醜さの中で行き続ける僕達は、人間と社会の限りなく広い営みの中に、現在生き方を採りつづける。汚れたり、曲がったり、あくせくしながら行き続ける。存在し、存在し続ける。」を星野さんは引用している。
星野さん「ほんまにそうやろか。石はいつまでも石やてエ?そんなことあるかいな、石かてちゃんと見る人が見たら玉になるもんもあるのんとちゃうやろか」と自問自答して先輩の助言とは反対の方向へと突っ走った30年は画廊の倉庫に数千点にもなるという。
自身いわく「石たちが捨て去られたままになっている。この連載ではそうした石を今一度磨いてみたい」と結んでいる。
掲載内容及び絵の内容は下記を参照
から「石を磨く」を開いてください。絵がご覧になれます。
0 件のコメント:
コメントを投稿