2007年9月19日水曜日

日本の鉄鋼業状況



最近インドの活躍が目立ちます。亜細亜大学で、新日鉄の内田執行役員の公開講座でした。

ところで地球の重さの35%が鉄だそうです。

●日本が高度成長の時代に年10%の国民総生産が、鉄鋼の消費の増加は15%であり、このようにその成長率×50%増しが鉄鋼の消費量の増加率と考えてよい。中国にも鉄鋼石があるが含有率が40%、豪州が60%で、鉄鋼を生産するにあたり、品質の時代なので、豪州のものを中国も輸入せざるをえない。インドの成長も著しいのでこの影響も大きくなっている。


●日本の消費量は公共投資が減少したので最盛時の60%になっている。
●日本でも最近は古鉄資材の盗難があるが、世界的にみると、鉄の販売値段よりスクラップの値段が4万円/Tもしたし、鉄鋼石も約3倍まで値上がりした。
●世界の鉄の消費量が平成9年まで8億トンを超えなかったが、最近では12億トンにもなっている。その増加要因のほとんどは、中国がかなりの高度成長を遂げていることによる。又、このことが世界の食糧事情・石油に影響を与えています。毎年中国の鉄の消費量の伸びは新日鉄が生産する量に匹敵する。


●鉄鉱石などの運搬船の需要で船が当分不足していて、早期に造船の拡大が望まれる。


●ビッグバンというか、世界の自由化の波はM&Aが激しくなりミッタルスチール※1やアルセロール※2(欧州)の合併が行われる。M&Aを受けないよう株価の時価総額をあげておく努力が必要だ。→新日鉄はアルセロールと提携していたので、ある程度の鉄製造の情報について交流せざえるをえないところに落ち着いたようですが、今後どうなるか・どうするか予断を許さない状況のようです。


●新日鉄もバブルの後遺症でヘソクリもなくなっが、平成13年から世界的需要が急上昇して、平成18年には過去最高の利益。


●新日鉄の従業員平成元年5.5万人が現在2万を割る。


●鉄の技術はプラスチック製品のように、機械にかければ出てくるような誰でもやれる技術ではなく、温度や、配合の問題、タイミングなど微妙な点にあり、更なる技術のノウハウを推進する自信があれば、追い上げてくる発展途上国に対抗できるし、そうする必要がある。

●地球温暖化を防御するために、明治神宮の10倍もの744haを植林している。 亜細亜大学の100m東の境5丁目4-3~境5―5の南北の道は花の通学路という名の緑道で散歩によい。

ミッタルスチール※1
1976年設立。前身はイスパット。「インド人大富豪」 のラクシュミ・ミッタルが経営。息子のアディテヤ、娘のヴァニシャも取締役。オランダに本社を置く世界最大の鉄鋼会社。粗鋼生産量は年7000万トン。45カ国に175000人の従業員を抱え、120カ国に5000の顧客基盤を持っています。

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