高田明和という浜松医科大学名誉教授が推薦している本:野見山(のみやま)朱(あ)鳥(すか)「忘れえぬ俳句」朝日選書に書かれている村上鬼城のこと。 「村上鬼城が関西へ来た時に披講後、百句以上について、一々その欠点を指摘した。歯切れのよい関東弁で会釈もなしにやったので衆皆酔えるがごとく、中には拍手する者すらあった。之を機にその後鬼城に選を乞うものもあったが、句稿にも一々欠点が指摘してあった。 ところが虚子先生は何度関西に来ても席上、句の欠点を一度も上せることなく、俳句を選び出して優れた点のみを説明するのが常であった。然るに虚子先生の弟子には英才雲のごとく現われ、鬼城には一人の優れた弟子も出なかった。俳句は欠点を指摘しても進歩はしないし、反って臆病になってしまい、すぐれている点を揚げられると段々自信を得て上達する。これは子供を育てる場合も同じである。」 以下は高田教授が説明されていることです。 「脳のなかにあるミラー細胞は対象の動きを真似ようと反応する。誰かが水が入ったコップを見た場合に、これを見ている 貴方は真似はしませんが、あなたの脳のミラー細胞は私の真似をしようとコップを持つ格好をしているのです。このように実際に行動はしませんが、贔屓にしているサッカーチームの選手がシュートするときに思わず右足に力が入ることもあるでしょう。これはミラー細胞が実際の行動を起こさせたのです。 音を聞く側頭葉の聴覚視野にあるミラー細胞が、言葉を聞いて、その言葉が非常に感動的な場合にはミラー細胞が刺激され、感情と結びつき、その意味するような感情、行為を起こさせようとします。これが,言葉が強い影響を与える理由なのです。これらの感動的言葉を繰り返していると次第に言葉が意味するような人間に変わってくるのです。だから進歩が生まれるのだと思われるのです。 高田明和「禅の名言」に書かれていたと思います。
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