2010年4月24日土曜日

春の攻防


おはようございます。日本のような桜や新緑の素晴らしさもさることながら、故郷で育った頃はもっと雪がおおかった。
地面にある雪の厚さが段々薄くなり、表面が塵・芥・埃で黒くなっていて、最後には湿りが乾いて土ぼこりが舞う。
このときの土の匂いが何ともいえない。それぞれの国や地方によって、春の訪れは異なりますが、四季の幕開けに思う。


あのエッセイ・この随筆:川本三郎著より

チェコの人・カレル・チャペック※は名随筆『園芸家12カ月』(中公文庫)を紹介していますが、四月に花の芽が出てくるときの喜びをこういうふうに書いている。
「四月、これこそ本格的な、恵まれた園芸家の月だ。恋人たちは、かってに彼らの五月を謳歌するがいい。五月は単に草木が花を開くだけだ。ところが、四月には、草木が芽を吹くのだ」カレル・チャペックは、芽ぶきを「自然界の最大の奇跡」と呼んでいる。
庭に出て、しゃがむ。自分の手で土を少し掘る。指に芽が触れる。そのときの感動は「とても言葉では書き表すことができない」。長い冬がようやく終わる。三月はまだ冬と春が戦っている。「春が攻めよせてくるのを冬が抗戦している」。四月にはその攻防戦に決着がつき一気に春がくる。

※http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%9A%E3%83%83%E3%82%AF

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