2010年4月23日金曜日

ソフト帽


おはようございます。野菜はビニールハウス栽培が多いためか、収穫が悪く、値上がりしていますが、奈良で買ったきたボタンはしっかり花芽から白い花びらをのぞかせ、躑躅もさほど
影響を受けていないようですね。しかしこの右往左往の天気の影響は先行き心配ですね。

残っている父の写真もソフト帽を被っているのがある。

あのエッセイ・この随筆:川本三郎著より
昭和二十九年でも永井荷風は背広にソフト帽、それにこうもり傘とボストンバッグという荷風ならではのスタイルで、現代の作家でもソフト帽が似合う人はもういないのではないか?
現代人はなぜ帽子をかぶらなくなったのは?
ハンチングや野球帽は結構かぶっているがサラリーマンにはまず見かけない。
満員電車の通勤には帽子は邪魔になる。車に乗るときも帽子があると不便。冷暖房が完備されてきたために実用的価値も減った。また帽子は道路の埃よけの役も果たしていたが、完全舗装の時代にはその役割も必要なくなった。戦後のモノ不足の時代に、帽子まで手が回らなくなった。しかし、こんな理由のほかに、もうひとつ重要なことがある。これについては帽子の会社の「オーベックス百年史」(93年)に書いてあるのは石原慎太郎が”慎太郎刈り”という髪型で若い世代の人気者になったことである。流行語の『太陽族』の慎太郎刈というヘアスタイルを強調するのは中折れ帽子は不必要であった。だからこそ中折れ帽子を被りたいと筆者は語っている。

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