2010年4月25日日曜日

これならできる図書館の本読破


おはようございます。図書館で本を読んでいると10分で眠くなる。あっ同じ仲間が時折いますね。但し寝顔は上手に本で隠しているのですが。

あのエッセイ・この随筆:川本三郎著より


一葉のころに日本で初めての東京図書館は湯島聖堂から上野に移転した。
一葉はそれまで図書館の存在をい知らなかった。人から本を読む場所があると教えられ、大いに喜んで早速通いはじめた。そのころ図書館を利用する人は弁護士の勉強を」するためだった。一葉は男達の中に美しい彼女がいる。」当然好奇心に
さらされ、図書館からの帰り、すれ違った学生から「こちらむき給へ」とからかわれた。「書のかたはしをも読む人のしわざ」と憤慨したこともあった。女性が勉強することに理解がなかった時代の不幸である。この図書館には、田山花袋、時代が下って芥川竜之介、宮沢賢治も利用した。夏目漱石も若い頃、湯島の東京図書館に通った。「子供の時聖堂の図書館に通って、荻生徂徠のけいえん十筆
を無闇に写し取った昔を生涯ただ一度繰り返し得た様な心持ちが起こってくる」といっているそうです。これは早熟ぶりに驚く。
なかなかの勉強家で毎日8・9冊本をかり出すが、どの本にも書き込みがあり、明治の学生たちが、いかに勉強家だったかがわかる。
「ティファニーで朝食を」で知られる米国人の作家トルーマン・カポーティは旅で知らない町にいって必ず立ち寄るのが図書館、本を読むためではなく、自分の本が何冊あるか確かめるためだそうです。そしてライバルのノーマン・メイラーよりも多いと無邪気に喜んだそうです。
1945年につくられたエリア・カザン監督の「ブルックリン横丁」に登場する女の子が図書館で「憂鬱の解剖」という難しい本を借りるとき、司書の女性に「子どもがこんな難しい本を」と驚くと、」「わたし、図書館の本をAからZまで全部読んでみたいのです」と答えた。

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