2009年11月27日金曜日
自然は未来の子孫からの借り物
リンゴが送られてきました。故郷の匂いや味や思い出が凝縮されています。手にもってもズッシリと手ごたえがあります。
歯触りもシャキシャキしていて一味ちがいます。
私たちが作っている「シニアかわら版」※という新聞についての取材があるそうです。
※http://kirattokawaraban.seesaa.net/category/6045300-1.html
☆TBSラジオ取材のこと
WAM※2の番組で「メイコのいきいきモーニング」の制作会社が12月25日定例会に取材に
きます。毎週日曜日の7時45分から15分間の番組として放送されているようです。
http://www.wam.go.jp/wam/gyoumu/kikinjigyou/index.html
※2は厚生労働省の傘下の団体から、応募したら新聞発行について200万円の資金提供があったものです。
ハワイ:山に入れば純白のハイビスカスの原種や、首飾りに使うククイの実を拾ったり、熟して落ちた甘いパパイヤを食べたりすることも出来る。名前の分かる植物はほんの一部。見たこともない不思議な植物によくでくわす。しんとした森で、頭上からまるで天使の羽衣の切れ端のような大きな花びらが、ヒラヒラ舞い降りきたりすると、どの木だろう、どの花だろうと探しても見当たらない。本当に妖精がいるのではないかと幻想的気分になり、自分が自然と一体化したような神秘体験をすることがある。古来の人々がもち万物に霊が宿る、といった信念は当然としか思えなくなる。そんな訳もあってか、彼らには物の所有の概念がなかったという。「タロ芋1個と魚何匹」といった等価の概念がないから、欲しいものがあれば手持ちのどんな物とでも交換してしまう。昔は世界各地で「無言貿易」というものが行われていた。言葉が通じなくても、または顔を合わせなくても物々交換が出来た。ある場所に手持ちのどんな物を置いておくと、いつの間にか別のものに置き換わっている。そんな時代があったのだ。そんな所有概念の薄いハワイの古来の人々に、1948年、“グレート・マヘレ”という土地改革が行われ,すべてのハワイ人が土地をもつことになった。土地は皆のもの、という感覚しかなかった彼らは土地所有に不慣れで、結局手放して白人たちに渡り、そこがパイナップルやサトウキビ畑あるいは牧場になるまでそうは時間がかからなかったという。一方、そんな自然と一体であった彼らには部族を維持させる仕組み(つまり権力や武力)がどうしても必要とされてしまう。民主制度と貨幣経済の中で育った私としては理解しがたいジレンマである。他文化から技術・思想(宗教)・信条(価値観)の流入は一時的な安定をもたらすが、やがて生じる避けがたいストレスは現代でも世界で起きている民族紛争をみれば分かる。「先進」はなにか大事なものを埋めてしまうのだろうか。
地元の労連なダイバーの言葉、「自然は未来の子孫からの借り物なんだ」。いつも我々が口にしている「自然は未来の子孫への遺産」という考えより一歩進んでいるようで、とても新鮮に思えた。
西東京市にある「自然をみつめる」会報2009年9月VOL69より
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