2010年1月24日日曜日

親の涙


おはようございます。昨日は陶芸教室でした。2月5日に窯入れ(年3回)があるので、おおわらわで追加の作品を制作した。最近造形に凝るよりも、楽焼の茶碗をみてから簡単なものでも、一生けん命で
ありながら素直というか、作為が抜けているものが出来たらいいなと、まぁ失敗してもとももとと考えるようになってきました。いつも二度と同じものができません。今回もどおのようなものが出来るでしょうか?
マイミクの「馬頭観音」さんの読後感のあって紹介されている本はいつも素敵で、じわっとくる本です。

大遺言書 :語り森繁久弥・文久世光彦
森繁さんといえば、女である。この人の傍にいると、私たちは絶対そういうことだと思い込んだものだ。だからこの人が、賢い脚本家だといって、向田邦子さんをつれてきたときも、森繁さんの、沢山ある
<小指>の中の1本だと思った。「七人の孫」というドラマをやっていたころの話である。このころ森繁さんはちょうど五十で、向田さんは三十半ば、男と女の色っぽい盛りだった。そう思わない方が不自然
だ。だけど、お二人と私と三人で話すことが多くなるうちに、これは珍しいケースかなと思うようになったが、それでも最後まで半信半疑のままだった。疑いが晴れたのは、向田邦子さんが死んでからであ
る。森繁さんが声をあげて泣いた。<男と女>の男の泣きではなかった。<親>の涙だった

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