2010年1月13日水曜日

熱心な人々


おはようございます。今日のサッカーの盛んなるのはいろんな人が努力しているからですね。山形ですらJ1に所属しているのですから。このチームは誰が熱心なのでしょうか?
蹴る群れ:木村元彦より
小幡は宮城県塩釜に戻った。空手指導員の試験に落ちたからである。アルコール一滴飲めない男がエネルギーの発散の場所として酒場で喧嘩に明け暮れた。やがて破天荒な肉屋の長男の行動を案じた行き先に、子供好きな彼に防犯野球大会を見学させた。野次飛び交うにあきれ果て、「なんちゅう下品な野次を許したんべエ!」の声での突然の乱入者の抗議に、「無関係なものは黙れ」「おう俺が作ってやる」の買い言葉が産声の始まりだった。いろんなスポーツで遊んでいたが、サッカーに到達したのはカネがいちばんかからないからだったから。そこの熱心で抜群にうまい加藤久(元日本代表キャプテンでベルディ川崎の黄金期を支えた、NHKの解説者)
この小幡が指導者として先見の明があった。電車に乗っての遠征でいきなり強豪相手に2連戦を挑んだ。ペレが来日すると聞けば、子供たちを飛行機にのせ、ブラジルの英雄が滞在する赤坂東急ホテルに泊まらせた。「ほらこんなのは全日本選手になって無料で乗んだぞ」周知のとおりこの予言は見事に当たることになる。サッカーが世界に通じることで子供の目線を外に向けさせる柔軟な考えをもつ一方、鉄火な性格は相手がどんな肩書きの人間であろうが、ひるまなかった。
地元にできた4つのスポーツ少年団を統合したのも、小規模集団のレベル向上と体系的指導が目的だった。そのなかから加藤久、鈴木武一などの優秀なフットボーラーが排出してゆく。

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