2009年5月31日日曜日

キャスターの難しさ


もう梅雨入りかなとおもわせるような気候で、寒暖の上下運動があり体調保持は人一倍気を使いますね。

インターネットがこれだけの広がりを見せると、おそらくは今はテレビあるいは新聞を通じてニュースを見る人は少ないでしょう。しかしテレビのつよさは何と言っても映像です。9.11の飛行機がツインタワーに突っ込む映像は最初は生生しいが、何度も繰り返されると、本質にとって代ろうとして不安だった。イラク戦争の従軍記者がリアルタイムでリポートするが、これはアメリカの目によるもので、イラク人どうなのか、自分たちには生中継の手段がない人々はどうなのか、しっかりした意識がないと画一的な映像におしつけられてしまいますと。

新聞にはテレビにない、一面トップ、三面記事、4段抜き、ベタ記事などの扱い方で記事の軽重評価がわかる。民放のテレビでこの新聞を画面いっぱいに見せるのも、新聞の一瞥性の良さを利用して補っている。
テレビやパソコンは相当に進化しているが、土台となる「言葉」をも進化させないと、物事がよく伝わらない。

インタビューで曖昧なことを訊くと曖昧な答えしか返ってこない。具体的に訊くと具体的に返ってくる。
海外のニュースを見るとき、自分が取り上げたテーマについて、キャスターがどういう訊き方をするかを見ていると、その訊き方でその人のテーマの扱いかたが分かる。
国谷さんがつらいのは、ほとんど取材にいけないことだという。

問う力、長田弘・連続対談(NHK国谷裕子部分)みすず書房

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