2008年9月11日木曜日

チューリップと木靴


オランダはライン河の最下流の国です。この国の国土の半分は海を干拓してできた海面下の国です。スキポール空港にも「ここは海面下4m」の標示があるそうです。海に対する堤防が命綱で治水教育はこどものころからしっかりとたたきこまれる。海の波は堤防(台風がこないのでしょうね。イタリアのベネチアでは広場には台があって浸水のときはそれを渡るもというが心配な面があります。)で防ぐとして、地下からの塩水の浸入はオランダでは運河で抑えるというのです。河の水を張って軽い地下水の比重を利用して蓋をしているようです。あわせて農地の塩分を洗っているとのこと。地下水位の高いしめった農地での作業には皮靴よりも、木靴のほうがはるかにふさわしい。木材資源にも事欠く国なにに木靴の理由が納得した。チューリップの球根産業も運河のおかげだ。チューリップは水はけのよい土地に適度の乾燥を要求する。そのくせに大量の水を欲しがる、また一定の湿度が必要でそうです。水にうるさい植物なのだそうです。風車も運河の水を毎日海にかい出すことに使われていたそうです。

水の旅:富山和子:文春文庫

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