2007年12月18日火曜日

地方テレビ・放送の自由と倫理


写真はゆんフリー

メディアの現場から:テレビ神奈川・野口宏幸1976年入社
報道の自由と放送倫理(2007.12.16の講義)
現在厳しい目でみられている。全国に日本テレビ・フジテレビ・TBS・テレビ朝日・テレビ東京のキー局以外の地方局は120社ある。
テレビ神奈川の場合は全社は、120名で報道部門は記者13名・カメラ等運転手11名計24名でうごいていて、選挙速報時は全社総出だそうです。
●行政関係のニュースは民放の地方局では伝えるのは難しい、税金関係は視聴者が関心あるので報道しやすい。飲酒運転禁止も報道しやすいし、首都圏では事故率を下げにくいがこのキャンペーンは効果がある。
●民放の報道番組が面白いのは自局の社員が伝えるにはいろんな意見を公平に扱うように放送法で規制されて、コメンターターや外部委託(10chの古舘、久米)はその人の意見が言えるが、NHKの場合はキャスターは自分の意見は言えず、コメントを求めたものならよいが、そうはいかないので、ニュースを読み上げる調子になってしまうハンディがある。
●ネタが内部情報によるものが多くなってきている。(関東学院大の大麻吸引もフジ屋も)
●火事など一般人がカメラで現場を撮影したものを、PCで送ってくれるようにもなってきている。
●以前秋田県で母親が最初は自分の子供が殺されたという同情を買ったが実は自分が殺し、挙句に他人の子供まで殺害することがあったが、これを連想して
香川県の祖母・孫2人殺人事件で、評判では乱暴な言動がある父親が問題ではないかということで、犯人に仕立てる間違った報道がなされたが、このような過熱取材の是正方法の取り組み。このようなワアっと取材陣があつまるのをメディアスクラムとよんでいるが、カメラ台数,固定した連続取材の記者1名制度などの規制(雑誌やフリー取材はこの規制に入っていないが今後どう組いれるか)
●犯人が未成年者の場合の匿名:19歳で殺人を犯した場合でも個人情報保護法により、安易に情報を隠すことが行われるようになってきたが、実名公表の意義は事実の核心である・知る権利・犯罪の抑止力や事故を助けあう要因の面もあるのでバランスをどう取るかである。
●実名報道は肉親や親類縁者に多大な影響を与える。会社に取材しにいくだけでその対象に問題があるようにとられる面もあるので細心の注意を払っている。
●ニュースを読むアナウサーのスピードは1本1分前後で一定していないと、一定の原稿量が報道できないし、計算ができない。素人の人はバラバラで一定しない。1本で10秒で10本では100秒では1分を遙かにこえている。
●現場取材の必須道具:報道倫理手帳、実名報道要領を携帯させる。月1回は研修を行う。
●ニュースで同じ画面を何回も繰り返す理由:毎回新規で撮影するのは経費がかかる。決定的場面はそうザラにはないものです。プロのカメラマンはアングルや撮影チャンスは類似しているもの。
●報道取材の各社のカメラ撮影、報道でないカメラが状況証拠(過剰撮影防止)の
ために保管しておく(けして報道されることはないが)
●愛きょうある・美人ニュースキャスターの起用は何もニュースがない場合にはグルメ情報や不美人であるよりは美人のほうが視聴率アップにつながるから。

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