写真はゆんフリー
「流れる」成瀬巳喜男監督、原作は幸田文、昭和31年の芸術祭参加作品
先日の東京経済大での榎戸耕史(エノキドコウジ)映画監督の講義で推薦をうけたdvd映画を借りてきて見てみました。
場は清元のながれてくる隅田川近くの花柳界(浅草2丁目と画面の一部でちっらと分かる)
山田五十鈴の若いころの奇麗さ、田中絹代の清楚なそぶりなど人間の品格がでている俳優陣がそう揃いした映画でした。
●乗り物は人力車はタクシー代わり
●電気代節約のため早くねる→顔に皺が出来ないの(ちょっと意味が解しかねる)
●子供が注射するときは母親が目を背ける
●女子職業安定所
●男が頼りにされていた時代(法的・金銭的アドバイスや援助)
●芸者はプロとして襟足は素人より際立った奇麗さを誇りにおもっていた。
●芸者置屋の世渡りの下手な「つた奴」(山田五十鈴)のところに亭主と子供を亡くして身の置きどころない、女中として働きにきた梨花(田中絹代)。「つたの屋」には芸者の「染香」(杉村春子)は近所のアパートに10歳年下の男と住む。OL上り現代感覚のある「なな子」(岡田茉莉子)がいる。30代を超えたら婆といわれるこの界隈であった。
つたの屋には芸者は嫌いという娘の「勝代」(高峰秀子)と往く当てのない・妹親子が住んでいる。「ぽんこ」と言われる「つた奴」にかわいがられている猫がいる。
芸者でもう一人いたが、給金の不足に嫌気がさして逃げた「なみ江」と左前になった「つたの屋」とに関してのトラブルがあった。そこに「なみ江」の石屋である叔父(宮内精二)が乗り込んできた。粘りに粘り半ば脅迫気味なので5万円を払ったが納得せず。
そんなとき、経済的不如意を気遣って、「つた奴」の腹違い妹の金貸しはいいスポンサーを紹介するが、気に沿わないので遠慮する。
●一流の花柳界では、私事で警察のやっかいになると没落に近い・落ち目というか名折れになって業界での評判を相当に落とす。最後に警察の沙汰によって、解決し自宅の「つたの屋」にもどり後腐れないように酒杯をかわす。
こんな場面に染香となな子がお呼ばれ先から帰る。つたの屋に帰ると唄い踊りだす。
「座敷は明るすぎるほど。床の間には黄色いスイートピー、お膳には美味しいものが並び、こんなによい商売はない。ジャジャンガジャン。ジャジャンガジャン」
しばらくすると、染香はふらふらっとなってしゃがみこみ吐きそうになる。このことが花柳界に身をおく身の危さを象徴している。
外目は華やかであるが、つた奴の世渡りの下手、勝子の潔癖と将来の暮らし方の不安、妹親子は板前(加東大介)の男に捨てられているのをわかっているのに、すがりつく、時代に流されないのは「つた奴」の金貸しの腹違いの姉(加原夏子)と、現実を見すえた姉さん芸者(栗島すみ子)の2人以外はどれをとっても時代に流されている。これがしみじみと人生の流れを物語っている。
先日の東京経済大での榎戸耕史(エノキドコウジ)映画監督の講義で推薦をうけたdvd映画を借りてきて見てみました。
場は清元のながれてくる隅田川近くの花柳界(浅草2丁目と画面の一部でちっらと分かる)
山田五十鈴の若いころの奇麗さ、田中絹代の清楚なそぶりなど人間の品格がでている俳優陣がそう揃いした映画でした。
●乗り物は人力車はタクシー代わり
●電気代節約のため早くねる→顔に皺が出来ないの(ちょっと意味が解しかねる)
●子供が注射するときは母親が目を背ける
●女子職業安定所
●男が頼りにされていた時代(法的・金銭的アドバイスや援助)
●芸者はプロとして襟足は素人より際立った奇麗さを誇りにおもっていた。
●芸者置屋の世渡りの下手な「つた奴」(山田五十鈴)のところに亭主と子供を亡くして身の置きどころない、女中として働きにきた梨花(田中絹代)。「つたの屋」には芸者の「染香」(杉村春子)は近所のアパートに10歳年下の男と住む。OL上り現代感覚のある「なな子」(岡田茉莉子)がいる。30代を超えたら婆といわれるこの界隈であった。
つたの屋には芸者は嫌いという娘の「勝代」(高峰秀子)と往く当てのない・妹親子が住んでいる。「ぽんこ」と言われる「つた奴」にかわいがられている猫がいる。
芸者でもう一人いたが、給金の不足に嫌気がさして逃げた「なみ江」と左前になった「つたの屋」とに関してのトラブルがあった。そこに「なみ江」の石屋である叔父(宮内精二)が乗り込んできた。粘りに粘り半ば脅迫気味なので5万円を払ったが納得せず。
そんなとき、経済的不如意を気遣って、「つた奴」の腹違い妹の金貸しはいいスポンサーを紹介するが、気に沿わないので遠慮する。
●一流の花柳界では、私事で警察のやっかいになると没落に近い・落ち目というか名折れになって業界での評判を相当に落とす。最後に警察の沙汰によって、解決し自宅の「つたの屋」にもどり後腐れないように酒杯をかわす。
こんな場面に染香となな子がお呼ばれ先から帰る。つたの屋に帰ると唄い踊りだす。
「座敷は明るすぎるほど。床の間には黄色いスイートピー、お膳には美味しいものが並び、こんなによい商売はない。ジャジャンガジャン。ジャジャンガジャン」
しばらくすると、染香はふらふらっとなってしゃがみこみ吐きそうになる。このことが花柳界に身をおく身の危さを象徴している。
外目は華やかであるが、つた奴の世渡りの下手、勝子の潔癖と将来の暮らし方の不安、妹親子は板前(加東大介)の男に捨てられているのをわかっているのに、すがりつく、時代に流されないのは「つた奴」の金貸しの腹違いの姉(加原夏子)と、現実を見すえた姉さん芸者(栗島すみ子)の2人以外はどれをとっても時代に流されている。これがしみじみと人生の流れを物語っている。
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