広報の役割
写真はhttp://sozai-free.com/より東京経済大学の駒橋助教授の講義(武蔵村山市の公開無料講座)から以前尼崎の列車事故がありました。記者会見での対応の仕方が、プラットホームをオーバーランした距離の発表が①40m・②80m・③石ころもあったとか2転・3転しました。ますますイメージを悪くしました。東京電力もバスで原子炉の安全性の見学会をやりながら、事実は事故を隠している。どうもこの企業に変わる会社がない場合に、独占的企業は隠そうという傾向をもっている。折角広報が一般の理解を得ようと努力しても、会社の姿勢・経営理念が変わらない場合に起こりがちになる。99年の事故も今になって報道されていたようです。だれがこの古い事故を見つけるのでしょうか不思議といえば不思議です。
業界も構造の変化、ビッグバンにより、金融も護送船団からはもう守られていません。運輸も宅配便の会社(利益よりも安全確実優先)が従来からの企業よりも業績をのばしています。流通業界もセブンイレブンがデパートを越えています。企業が優位性を保つためには、ヒト・カネ・モノ+情報です。
例えば広報の優れた場合の例としては、洗剤メーカーのライオンの話:6chの土曜日9時からのブロードキャスターで取り上げられた話題。この会社の研究・商品企画室に園田という女性がいました。何を企画したかというと、洗濯物を部屋内で干す方が84%、そうすると部屋内がすえた匂いが立ち込めるのを解消すべきニーズが見つかった。
①味噌・ごま②にんにくとカメ虫③コーヒーとねぎ④納豆と靴下が入ったビンを目隠しして中身を言い当てる。
取材のアナウサーはひとつも判別できなかった。しかし園田さんは全部言い当てた。匂いも計量する方法はあるが、人間がどう感じるかは人間の鼻の嗅覚しかない。あらゆる洗濯物を集め3ケ月残業しながら、洗濯ものの匂いの原因究明に一人頑張った。共通する匂いはヤギのチーズの匂いの感じに似ていた。この原因が特定されて、除去する酵素が入った洗剤も開発された。 この商品開発の過程が取材されて、マスメディアによって報道された。この放送の合間にライオンのコマーシャルが流されても、宣伝臭は感じられない。このような好感が持てる会社姿勢が視聴者の共感を呼んだ。当然売れ行きが良くなった。だいぶ売れ行きが伸びたが、この方法は冬だったのでそう長くはなかった。梅雨にキャンペーンをやったところ再度売れ行きの山が高くなった。
日本人は会社の姿勢で商品を判断する。米英の場合は会社の良し悪しではなく、製品自体の便利さなどで判断するという違いがある。会社の不祥経済事件・謝罪事件・隠蔽事件は91年を境に新聞も隠さず発表するようになった。この不祥事のときトップが記者会見しない会社は危機管理がなされていない。70年代の不祥事といえば警官・公務員の関連がほとんどだったのが、様変わりした。企業の評判の情報源は日本の発行部数の多い新聞(英国の経済専門のフィナンシャルタイムズは38万部→日経320万部、一般紙TheSUN300万部→読売だけで1020万部等の比率がたかい。
強壮ドリンクのCMは飲めば元気溌剌と言う具合であるが、これは誇張が許されているようだが(だれも本当とは思っていないから)、あるある大辞典の例はメディアのあたかも研究機関などの取材結果であった如くがデッチ上げのウソだったことは許されない(しかし被害届や制裁がない)。
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