2008年8月19日火曜日

貧乏と金持ち


2000ピクセル以上のフリー写真素材集より
もうオリンピックも終わりに近い、もう応援するのも、数すくないが、他国の競技は自分の子供が出ていない運動会をみているようですね。悲喜こもごもで、初戦敗退の選手が早く立ち直ることを期待したいですね。


●貧乏の何が最も辛いのか。僕の好きなイギリスの作家E・Mフォスターに言わせれば「貧しい者が愛する相手にと近づくことができないだけでなく、もう愛していない相手から逃れることが出来ない」
徹底した貧民となると、泣くか笑うかどちらしかない。それならば笑う方を選ぼう。英語では極貧のことを「まるで教会のネズミみたい」という表現をするそうです。教会には住宅と違って台所がない。ネズミはさぞお腹が空くだろう。
●アラブの油田王がロールス・ロイスを買った。一週間後、代理店に電話が入って、あれはもう乗れないからもう一台持ってきてくれ」という。言われた方は故障か欠陥車かと焦って駆け付けた。お屋敷の広大なガレージの前でおそるおそる理由を聞くと、「いや、灰皿が一杯になったんだよ」。
●やはり油田のおかげで大富豪になったアラブの老人。一度も自分の村を出たことがなかった彼が、生まれて初めてニューヨークに行った。最高級のウオードーフ・アストリア・ホテルに着いて、秘書がチェックインの手続きを済ませる間、ロビーの椅子で待っていた。たまたま一人の老婆がやってきてエレベーターに入った。扉が閉まる。あの狭い部屋は何だろうと彼が見ていると、十秒後、同じ扉があいて若い美女が出てきた。そこへ戻ってきた秘書に彼はいった。「あの機械を買ってかえろう」
●ある時フィッジエラルドが言った。「超金持ちの人たちっというのはね、ぼくやきみとは本当に違う人たちなんだよ。」
それに対してヘミングウエイは、「そうさ,奴らはぼくらよりたくさんお金を持って
いる」と答えた。違いはそれだけと言いたっかったのだろう。


叡智の断片:池澤夏樹より

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