2008年8月9日土曜日

北京オリンピック

写真は長内デザイン室からhttp://www.snowdome.net/exhibition/s/index1.html
昨日ではなく確実に今日までまたがっていた北京オリンピックの開催式に圧倒されました。あのセレモニーをテレビは報道できても、新聞の活字情報はどのように表現しているかが楽しみです。
スケールの大きさはあの万里の長城そのものですね。ただの人海戦術ではなく、文化は紙・羅針盤・活版は中国が発生の地であることを想起させたり、中国が世界の中心だったことがなるほどよく分かりました。あの演出のドラマは中国のスケールの大きさそのものでした。
この祭典を見ていると世界は平和そのものという感じもしますが、、ロシアがグルジア空爆、南オセチア攻撃の記事をみると、この祭典に使われた花火のところどころ戦火に見えるような一面があります。204ケ国も参加していましたが、ソ連の崩壊によってかなりの数の国が誕生していました。
解説によって知った国がありました。星条旗の星はただひとつの旗をもったアフリカ大陸の西端のリベリア(19世紀、アメリカより解放された奴隷の移住地として発展:1847年7月独立、最近は内紛もあったが、国連の管理下2006年1月16日にジョンソン=サーリーフ大統領がアフリカ初の民選女性大統領に就任し、新政権のもと、国の再建が進められている。)


中国は大きいので、いろんな面があるようですが、この祭典で圧倒され、見失った点について日本に帰化した評論家石平氏がいっているのは
今の中国政府にも、華麗な演出をやってみせなければならないという理由がある。念願の北京五輪開催年である今年(2008年)は、政権にとって大変不本意な「厄年」となったからだ。自然災害の頻発もさることながら、チベット騒動や新疆警察襲撃事件の発生は「民族問題」の先鋭化を示した。一方、貴州省甕安(おうあん)県で起きた焼き討ち暴動や雲南省での連続テロ事件の背景に見られるのは、現代中国における社会的ゆがみの拡大と社会的不満の高まりである。
 そして、中国社会にとっての最大の「安定維持装置」である経済の繁栄と成長も、まさに2008年から、かげりを見せ始めた。株価の暴落と不動産市場の低迷が兆したバブル経済の崩壊が目の前に迫ってくる一方、折からのインフレの進行が庶民生活を圧迫し、コストの高騰などがもたらした沿海地域の製造企業の倒産ラッシュも目立つようになった。
 中国国内一流の専門家からさえも、「中国版サブプライムローン危機の到来」や「インフレと不景気が同時に進むスタグフレーションに陥る可能性」への警告が発せられ、中国経済が今年から落ち目に転じていくのは確実である。
 すさまじい経済成長を成し遂げている最中でも、この国では億単位の失業者が途方にくれ、年間に数万件の暴動や騒動が発生していた状況だから、経済がいったん落ち目となれば、社会的不安と混乱がどれほど拡大していくのか、もはや想像もつかない。
 あたかも、このような悪夢の襲来を必死に振り払おうとするかのように、昨日夜、鮮やかな花火が北京の夜空を彩り多くの国民を熱狂させた。祭りの興奮が収まった後に一体何がやってくるのか、それこそが問題ではないか。(せき へい)
こうはいっても、中国と世界はもう密接にかかわりあっているのですから気になりますね。

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