2008年2月1日金曜日

街を作る心


函館の色彩文化を考える会は次の趣向を考えた。洋館は外装保護を兼ねてヒンパンにペンキの塗り替えをやる。この塗った歴史をたどるためにサンドペーパーでこすり出し、年輪のように浮かび上がらせるということを実行にうつした。これが1991年トヨタ財団主催の“身近な環境を見つめよう”というコンクールで最優秀賞を得た。その受賞賞金2000万円を山わけしないで、1993年に北海道の認可をえて、「公益信託・函館色彩街づくり基金」が誕生した。これに法人や個人や寄付金を加えて信託財産としてその果実を美しく豊かな函館をつくる市民団体に金銭的支援につかおうというものである。過去の町並みの遺産に頼り過ぎることなく、新しい知恵を盛り込む発展的思考の基金になった最初だった。
町並みつくり物語:西村幸夫著・古今書院より
写真は蒲郡市博物館絵手紙展より

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