2008年7月3日木曜日

週刊ダイヤモンドの記者魂その1



おはようございます。週刊ダイヤモンドの記者は3日も徹夜とか、記者名前を載せるので責任を感じるそうです。
読むほうは楽ですが、記事を書く苦労も想像以上にあるようですね。

2008・6・30東京経済大のマスコミ講座:講師は週刊ダイヤモンド片田江康男
同校2003年卒・同年入社

週刊ビジネス誌が生き残る点:
日経新聞等の記事そのままなぞることは存在意義を失う。独自の視点や掘り下げた記事が求められる。
たとえばA社とB社の合併:新聞には取引規模などがどのようになったかくらいの表層的な発表に加え、何故合併したか、記者発表の裏側・背景・社長の考え方・金融機関の思惑
についての予測記事が必要。ダイヤモンドは月曜日に発売されるので、一番遅い記事は1週間遅れになるので速報性は日刊紙にかなわない。伊勢丹と三越が合併したのは両方の社長が同級生でゴルフをよくやる昵懇の間柄だったという事柄までは日刊紙には載らない。
読者の概要:日刊紙との併読、情報収集に積極的(種々勉強会にも出席)・個人投資家もよくよんでいる(最近は学生でもお金をためて投資していている話もある)。平均年齢42.3歳
一部上場会社に勤務し、小遣いは10万円、年収は1000万円。中間管理職が多い。
特集が売れる第一の要素(日刊紙が組まない記事):下記記事は経済記事ではないが
読者が欲しがる情報である。これをどう見つけて提供するかです。
●うつ病テーマ;自分も部下もこれにかからない為の情報・部下との接触方法
●年齢的に両親が介護対象になる:介護たいへんだな→こんな制度がありますよ。
●学校・教育:幼児教育から高校生までの教育をどう考えたらよいか。ユニークな学校の紹介。
 
新聞などを読まない人でもWEBメディアは閲覧している。Wikipediaは間違いが結構あるので参考に見る程度。
自分でも必ず確かめる。
日経テレコムは信頼が置けるので利用している。

<記者クラブ>
これには入っていないが。GHQが作ったもの:記者クラブにしか出されない記事がある。外国にはこのような制度はない。この記者クラブで取材させてくれませんかと聞くのもへんですが、大抵どうぞとなるが、
質問は許されない。この記者クラブは口を開けて待っている雛鳥のようだ。各紙の記事が同じになるのも無理はない。記者同士で、今回は質問頼む・あとでネタ頂戴ということや、おたがいどう書こうかという相談までされていることもある。
記者クラブに入っていないので、自分取材する必要がある。ネタは同じ会社であっても、自分のものだという意識が強い、発表寸前まで伏せられていることもあります。自分で足で細かい取材を重ねる(取材したい社長宅前で待っていて、たとえ5分でも直に聞くことの積み重ねであるのでかなり地道で根気がいる仕事)。

<社内の協力>
雑誌には広告がつきもの、会社も記事を書く編集部門が3分の1広告部門も3分の1で入社して3年は広告取りであるが、書店まわりの仕事もある。書店部門から得た勝間和代さん(経済評論家)の本が相当に売れているので、この特集を組んだら大好評だった。社内でいろんな部門が情報をだしあっている。

勝間和代のブログ
http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/
<読まれる記事>日経ビジネスは、33万部(90%が自宅美宅配される固定の読者)、
ダイヤモンドは12万部、第3位は東洋経済が8万部でそれぞれ55%が固定読者なので、日経ビジネスとは違って流動的読者の反応しだいで、売れ行きや会社の収益がことなるので特集に力をいれる。日経ビジネスは読者が欲しがる学校教育の特集などはやる訳はないし、一般の人が興味をそそる記事ではなく、三菱重工業についての特集などを書いたりする。これも固定客が多いので売れ行きについてそれほど気にしない傾向がある。お寺とお墓の特集も好評だった。
次はこの記者が書いた「ヤマダ電機」の取材の実際です。

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