2008年1月27日日曜日

ステキナ日本


1/10木曜日地上デジ3:NHKpm10:30からでした。
こんなステキナ日本という番組昭和35年の民族資料館にあった写真を片手にNHKのプロジェクトXの声優・田中トモロヲが訪れる。
石川県の白山市白峰地区は850人の住民が住んでいる。そこでおこなわれている伝統行事がある。これは報恩講と言って浄土真宗の行事で「ほんこさん」の愛称で呼ばれている。
毎年の冬の行事で親戚や親しい近所をよんでの食事会で宗祖をしのんで親鸞聖人の好物をともに頂こうというものです。精進料理なので山の幸である春のぜんまいやワラビやら、秋のきのこを一番おいしいところを半年もまえから取っておく。それを大勢の人の手伝いで料理して御馳走する。60セットも用意するが大勢なので2日に分けて招待する。
漆塗りの磨きぬかれたお膳1セットは今の価値でいえば20万円もする朱色のものである。大根と人参のなます、小豆煮、ウド、ふき、まいたけこれを御馳走する仏間座敷は天井が漆塗りになっている。ここは4代の世代がすんでいる。毎日ひ孫たちも仏さんを「今日も一日ありがとう」(子供は多少いやがっている節もみえる)がそれなりの年を迎えると自然と身につき、仏間で手を合わせるのがとてもいい気分になれる。当日は朝の3時から起きて準備する。今年から65歳のせつ子さんにバトンが渡されたが、緊張気味で4時になると薬屋をいとなんできた曾祖母の木下静子さん85歳が伝統の味の確認にくる。一番の御馳走は煮物のような具が沢山入った味噌汁。この「ほんこさん」のとき昔はこのときだけテンコ盛りの白米が食べられたのが今に伝えられている。入っている油揚げもぜいたく品と言われていた。配膳するときは節子さんやあとの2代の主婦が着物をきて丁重に運ぶ。その席での食べ残しは折にして持ち帰る。終わったら近所の手伝いや控えていた家族が食膳につく。知り合いの顔をみてホクホクした楽しい気分になる。

そのときはお墓にはもれなくお花が仏花専用の自分の畑がある。このお墓のお花も年中枯れることなく供えられている。夏にはちょっとでも長持ちするように持参した氷でひやすこともある。幸せは先祖のおかげと思っている。この行事が終わると積雪3mの雪に閉ざされる。ヒイばあさんは「大事なことはユックリやってくる。自分を支えているものに感謝することが伝統につながっている」としめくくった。
写真は蒲郡市博物館で行われていた毎年恒例の全国から応募のあった絵手紙展から

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