2008年1月26日土曜日

井戸に熊野修験が関係か


新年早々図書館でウロウロしていたら、「鋳物師と梵鐘とまいまいず井戸※1の話」・桜沢孝平著を手にして読んだ中にあったものです。

熊野修験(奥深い山など状況を理解していた)と鋳物師(下の金属精錬業者や熱源の木材が必要だからやはり山の木などが詳しいのか)のことをは関係がある。これが井戸にも関連がありそうなことが興味深いことでした。
鍛冶信仰と水霊信仰を祖神にもつ一族を伴って関東に根付いたことが、武蔵野の各所に地下水を求めた古井戸となって、現れた最初の井戸工法であろうという。
金属精錬業者(金とか銅とか鉄を見つけるために掘るからでしょうか)が水の乏しい土地に井戸掘りの工法を指導した。
彼らの残したと思われる古井戸も近世になってくると、上総掘り※2と呼ばれる竪掘りによる石積み工法の技術による新井戸が掘られてくると、水をくみ上げる重労働も必要がなくなって藤太秀郷らに従ってきた穴穂衆が創始した技術が、この時代になると、専門的石工技術者(井戸の壁が崩れないように石を積んだのでしょう)となって生かされ続けてきたとみられる。
※1まいまいずというのはカタツムリのことで、この形状に似てラセン状に地下に掘り進んで井戸を掘る工法のことです。 写真がそうです。
※2上総地方で創案された井戸の工法 :上総ぼり博物館http://www.chiba-muse.or.jp/KAZUSA/bunka/kzs_hori/index.htm発展途上国の井戸掘りに有効。

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