2008年1月13日日曜日

煙の立たない暖。籤引き結婚


インディアンを防ぐ要塞をつくった。こんな要塞でも大砲のないインディアンを防ぐには十分であった。こうして安全な足がかりができたので、数隊に分かれて辺りを探索した。近くにこの要塞の工事をインディアンがうかがっていたと思われる場所が所々にあった。冬のこととて火が必要だったが普通のように地面に燃やしたのでは、その明りで遠方からでも彼らの居場所が分かってしまう。どうしたかというと、直径と深さがそれぞれ90cmの穴に手斧で炭を切り、小さな火をおこし、足を温めるために足をだらりと下げる方法を用いて、炎や火花で煙が立たない配慮していた。フランクリン自伝より

モラヴィア派というルター派の宗教集団があるそうです。この派では結婚をくじ引きで決めるという噂があるが、本当かどうか訊ねたところ、くじは特別の場合に限って用いられるので、普通は青年が結婚したくなると、自分の組の年長者にそのことを話す。そうすると彼らは若い婦人の監督をしている年配の婦人たちに相談する。この男女の年長者たちはそれぞれの自分の監督のもとにある若い者の性癖や気質をよく呑み込んでいるから、誰と誰とを結婚させたらよいか、一番よく判断ができる。それでその判断はたいていの場合、同意されるのである。だが、例えば一人の青年に対して同じ程度に適当な娘が2人も3人もあるような場合には、くじということになるのだそうです。結婚が本人たちも双方の選択によらずに行われるとすれば,時には非常に不幸な場合も起こって来るのではないかと異議を唱えると、話してくれた人の答えは「いや本人たちの好きなように選ばせてみても、不幸な場合は起きますよ」という答えだった。(今の時代ではなくフランクリンの生きた年代は1683年―1790年です。1776年が米国独立宣言になされている。フランクリン自伝より

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